奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
2009年1月7日 今日の キャリア本!!
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
 青森の農家は自分家用に米をつくり、現金収入用にリンゴをつくります。
 木村さんは普通の農家(婿養子になり農家を継ぐ)でしたが、福岡正信さんの「自然農法」の本に出会い、りんごの無農薬農法をおもいたちます。最初は試験的にやっていったのですが(4分の1の樹で試す)、のめりこんでしまい、すべての樹を無農薬農法の開発に使うことにします。これで現金収入がなくなり、ホームレスのように日雇いをしたり、キャバレーで働いたりしながら、なんとか生活を紡いでいきます。家族は大変な境遇におちいってしまいます。あまりの貧乏に自殺さえも考えますが、その場でヒントを目にし、俄然やる気がおきるのです。
 最終的に畑に生態系を築くことで、無農薬リンゴが完成します。この成功物語は、「時間をうまくつかって成功しよう」というスマートなビジネス読本とはかけはなれたものです。木村さんはすべての力と心をリンゴに集中していました。「人生を壊してもいいから、やりとげたい」という自己破壊的とも思える執念で、このリンゴを完成させました。
 このレビューを見ていると、「感動した!」という言葉がいたるところに見られます。「すべてを投げ出して一つのことに賭けたい」という願望は男性なら誰だってもっているでしょう。しかし、実際問題としてはできません。家族を路頭に迷わせることも、今の生活を変えることもできません。
 しかし、秋山さんは推し進め、やり遂げたのです。秋山さんは、一度無農薬栽培を辞めようと考えます。そのとき、貧乏で文房具も買えなかった娘が「こんなにがんばったのだから、辞めないで」と懇願するのです。秋山さんの夢でもあり、家族の夢でもあったのですね。